
現在、日本のマンションは700万戸を超えましたが、「建物の老朽化」と「住人の高齢化」という「2つの老い」に直面しています。さらに、投機目的の空き家の増加や連絡のつかない所有者の存在が、修繕や建て替えの大きな壁となっています。こうした問題を解消し、マンション再生を後押しするため、2026年(令和8年)4月1日から改正法が施行されます。主なポイントは以下の3点です。
❶「話し合い」がスムーズに(合意形成の円滑化)
これまでは、連絡がつかない所有者が一人でもいると、重要な決定ができないことがありました。
◆「不明所有者」をカウントから除外
裁判所の許可を得れば、行方不明の所有者を決議の母数から外せるようになります。
◆多数決の緩和
耐震不足などのマンションでは、建て替え決議の要件が「5分の4」から「4分の3」の賛成へと緩和されます。
❷再生手法の拡大と税制支援
建て替え以外にも、リノベーションや売却といった選択肢が選びやすくなります。
◆一棟リノベーション・売却の多数決化
これまで原則「全員同意」が必要だった一棟丸ごとの改修や敷地売却が、5分の4以上の賛成で可能になります。
◆税制優遇の拡大
固定資産税の減免対象となる面積が「50㎡以上」から「40㎡以上」に。単身世帯や高齢者世帯のコンパクトな住まいも支援の対象になります。
❸「管理」の強化
マンションを放置せず、適切に維持する仕組みが整います。
◆プロによる管理
管理不全の物件に対し、裁判所が選任した管理人が修繕などを代行できる制度が創設されます。
◆隣地の活用
建て替え時に隣地を組み込みやすくする仕組みにより、容積率の有効活用や用地確保がしやすくなります。
今回の法改正は、古いマンションを「負の遺産」にせず、次世代へつなぐための大きな一歩です。ご自身のマンションの将来についても、少し関心を寄せてみませんか?









