預貯金に手数料、権利消滅も ~銀行口座、放置のリスク~

取引が10年以上行われていない預金口座は「休眠預金」として、通常の預金とは別に扱われます。休眠預金のお金は預金保険機構という機関に移され、指定された団体を通じてNPO法人などへの助成や貸し付けに使われます。

郵政民営化前に預けた「郵便貯金」には放置するとお金が取り戻せなくなるケースがあります。2019年度には約60億円の貯金者(預金者)が引き出す権利が消滅しました。そのお金は国庫に納付されます。将来、対象となり得る貯金の残高は20年度末で7000億円を超えます。

2007年9月末までに預けた「定額郵便貯金」「定期郵便貯金」「積立郵便貯金」など、郵政民営化前の商品には「旧郵便貯金法」が適用されます。この法律では満期から20年2ヶ月が経過するまでに払い戻しの手続きをしないと、権利が消滅します。

八十二銀行では新規に開設した口座だけでなく、既存口座も手数料を課す対象にしています。残高から手数料が引けなくなれば自動的に口座が解約される銀行もあります。

(令和3年6月12日 日本経済新聞より抜粋)

ゆうちょ銀行の預金は、至急確認が必要ですね。
約20年間、入出金がないと、本当に国家に没収されてしまいます!

これまでも1000円以下の残高の預貯金が、遺産の中に含まれることがありました。
「証明書代や交通費を出したら持ち出しになる・・・」ということで、そのまま解約手続きをしないで、放置された預金が多かったように思います。

逆にそのような預金は、自動的に解約になるのでありがたい話かもしれません。
ステイホームで、家庭内の断捨離が進んだお宅も多いと聞きます。
家具や家財だけでなく、自分の身の回りの様々なサービスについても、いるものいらないものを判断して、断捨離を進めていくことも大事ですね。

(米田貴虎)