【配偶者の優遇措置②】相続税、配偶者の税額軽減

 

前回に続き、婚姻関係にある相手方(=配偶者)の権利を守る法律や、税金面での優遇制度について確認していきましょう。

今回は、被相続人が亡くなった後の配偶者の生活を保障するために設けられた、配偶者の税額軽減についてです。

配偶者が取得した財産から、
① 1億6,000万円
② 配偶者の法定相続分相当額 
のいずれか多い金額が非課税になるという制度です。
一般的な家庭の相続であれば、相続税の基礎控除額[3000万円+(600万円×法定相続人の数)]を超えていても、この制度を適用することで、ほとんどの配偶者が相続税を支払わなくて済みます。

ただし、配偶者の税額軽減を受けるためには、相続税の申告が必須です。「非課税になるから、申告する必要がない」と勘違いしていると、課税される場合があります。また、申告漏れを指摘されると、税額の軽減を受けることができないため、こちらも注意が必要です。

配偶者の他に子が相続人の場合、税額の軽減を受けることによって、将来、配偶者が死亡したとき(二次相続)に、子の相続税負担がトータルで増えてしまうこともあります。二次相続では、相続人の数が減るため基礎控除額が減り、亡くなった配偶者自身の財産も加わるからです。
一次相続の遺産分割をする際は、二次相続まで見据えて検討することが結果的に節税につながるでしょう。