遺産相続 手続き簡素化

法務省は、遺産相続の手続きを簡素化するため、相続人全員の氏名や本籍地などの戸籍関係の情報が記載された証明書を、来春(2017年春)から、発行すると発表した。

今後は、地方の法務局や銀行に書類を提出する際、証明書1通で済む。 死亡者数は毎年120万人を超え、遺言を作成する人も2015年末で11万件と、5年前に比べ5割増えた。

複数の金融機関の遺産を相続する際に、各金融機関が別々に確認作業に追われ、無駄な労力を費やしていると指摘があったことへの対応と考えられる。

(平成28年7月6日 日経新聞より 抜粋)

戸籍関係記載情報証明書とでも、呼ばれるのでしょうか。

なんにせよ、戸籍を基に相続関係を確認する作業を、法務局が一括してやってくれ、証明書を発行してくれるということであれば、金融機関などでの手続きは早くなるでしょうね。

でも、子供一人とか簡単な相続関係の場合などでは、わざわざ法務局に証明書を取らなければならないという手間が増えて、逆に負担になるかもしれませんね。ただ、全体的には良い方向だと思います。

ここに、おそらくマイナンバーも活用されて、市役所と法務局がオンラインで結ばれて自動的に証明書が出てくる、なんて未来もあるかもしれません。

現在お手伝いしている手続きでも、18名の相続人がおられますが、各々の金融機関で戸籍を確認する作業にとても時間がかかっていました。 相続人の負担が、少しでも減ることが予想される今回の法改正は、ありがたいです。

ここ数年で、民法をはじめとする、相続に関する法律がたくさん変わります。 動向を注視して、またレポートしていきます。