「いつの間にか富裕層」になっていませんか?

株式相場の上昇などを背景に、金融資産を1億円以上に増やした一般の会社員など、新たな「富裕層」が注目されています。

野村総合研究所の調査では、こうした層を「いつの間にか富裕層」と呼んでいます。彼らは富裕層全体(約154万世帯)の1〜2割を占めると推計され、派手な消費を控えて家計管理を徹底し、地道に資産運用を続けてきたのが特徴です。

このように自らの努力で資産を築く人が増える一方で、別の要因から、自覚のないまま「いつの間にか相続税の課税対象者」になっているケースも目立ちます。

昨今の株価上昇だけでなく、都心を中心とした不動産価格(土地・マンション)や「金(ゴールド)」価格の高騰がその原因です。「預金はさほど多くないものの、自宅不動産の評価額が膨らんだ結果、気づかないうちに相続税のボーダーラインを超えていた」というケースが後を絶ちません。

「自宅が都市部にあるだけ」と何も対策をしていなかったために、万が一の時に遺族が慌てる事態が実際に増えています。特に、不動産が遺産の大半を占める相続には、主に2つの大きなリスクがあります。

遺産を分けにくい(トラブルのリスク)
現預金と違い、不動産はきれいに切り分けられないため、相続人間での公平な分配が難しく、話し合い(遺産分割協議)が難航しやすくなります。
税金を払えない(資金ショートのリスク)
相続税は原則として「現金一括納付」です。手元の現預金が少ないと、納税資金の確保に苦慮することになります。

まずは現時点での自宅、株式、金などの時価(評価額)を確認してみましょう。それらの合計が、相続税のボーダーラインである基礎控除額(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超えそうな場合は、早めに生前対策を始めることをおすすめします。