夫の急逝に伴い、妻明子さん(仮名)より相続の相談がありました。
「生前、夫は個人事業として遠く離れた東北のM市に賃貸用及び分譲用の土地・建物を十数か所にわたり1万平方メートル以上を所有しておりました。また私たち家族の生活拠点は東京にあり自宅を含め相続財産は別途都内にあり、相続人は妻の明子と子供2名の計3名です」とのことでした。
また明子さんの悩みとして、都内の相続財産についての遺産分割協議は3名で時間をかけて協議していきたいと考えているのですが、M市の不動産の相続については、(私)明子が相続し継承していくことを相続人3名の話し合いで決まっているのですが、賃貸先との契約更改のこともあり、急いで相続登記を済ませたいとのことでした。
以上の要望を考慮し、今回は遺産分割協議書の作成を分割し
(1)M市にある事業に関わる不動産についての遺産分割協議書
(2)事業以外の相続財産についての遺産分割協議書
にすることを提案いたしました。
遺産分割協議書の内容を上記(1)、(2)に分けることで手間及び費用はかかることになりますが、分けて作成することに賛同いただき、明子さんの優先課題である不動産の賃貸先にご迷惑を掛けず、スムーズに相続手続きを総合的にアドバイス、サポートすることが出来、感謝の言葉をいただくこととなりました。
【遺産分割協議の事例紹介】
事例1:財産ごとに遺産分割協議書をつくる
事例2:遺産分割協議書は大切に保管しましょう
事例3:故人名義の多数の通帳と残高