奥様を亡くし、相続の相談に来られた古賀さんには子供がいませんでした。
相続人は、奥様の兄弟姉妹を入れた計13名でした。
手続きのサポートの依頼を受けた後、今後の打合せを行うためにご自宅を訪問しました。その時、ふと古賀さんからある封筒を手渡されました。
宛先は、古賀さんの奥様で、宛名書きの文字にどこか見覚えがありました。
それもそのはず、その差出人は私だったのです。封筒の中身もそのままの状態で残っていました。古賀さんによると、家の整理をしている時に、その封筒を発見したそうです。
実は、私が数年前にお父様の相続手続きのサポートの依頼を受けた方が、今回お亡くなりになられた古賀さんの奥様の妹であり、代表相続人でした。
その相続には古賀さん自身は一切関与しておらず、事情も分からない様子でした。
思い起こせば、当時手続きの協力をお願いするため、相続人全員に私から手紙を送りました。しかし、残念ながら一人の相続人からの協力が得られず、サポートを中断することになった案件でした。
再三にわたり手紙を出しても、全く反応を示さなかった当時の相続人が、正に古賀さんの奥様でした。数年前にサポートを中断した妹の協力が得られるのか、今回も同じ結果にならないかどうか、様々な不安が頭をよぎりました。
しかし、結果的にはその方を含め相続人全員の方の協力を得まして、無事に手続きを終えることが出来たので安心しました。