【相続事例集】解決には至らずだが・・・

妻子のいない被相続人(令和7年2月死亡)に関する相続について、ご相談を受け、相続登記および預貯金解約手続きのサポートを行った事例です。

被相続人の両親はすでに他界しており、兄弟姉妹は9名でした。相談者はその末っ子にあたりますが、他の兄弟姉妹はすでに亡くなっており、結果として、相談者と甥・姪を含む合計16名が相続人となるケースでした。

相談者によると、兄弟姉妹とは過去に不仲であった経緯があり、甥・姪とも長年疎遠な関係が続いているとのことでした。そのため、遺産分割協議については、書面(手紙)によるやり取りで進める方針としましたが、他の相続人からの返答はなく、協議が進まない状況が続きました。

解決策の一つとして、弁護士に依頼し、家庭裁判所での遺産分割調停を行う方法も提案しましたが、費用や時間の負担を考慮し、相談者は調停を行わない判断をされました。

そこで、不動産については、相続登記義務化に伴う未登記リスクを回避するため、相続人申告登記を実施しました。また、預貯金については、相続預金の一部払戻制度(法定相続割合の3分の1、1金融機関あたり上限150万円)を活用し、可能な範囲で資金を確保する手続きを行いました。

最終的な遺産分割には至らなかったものの、現行制度を活用し、相談者の負担軽減とリスク回避を図った事例です。相続人が多数かつ関係性が希薄な場合でも、状況に応じた現実的な選択肢をご提案できることを示すケースとなりました。