【相続事例集】思わぬプレゼントとなった「トラベラーズ・チェック」

旅行好きの大川美智子さん(仮名)の相続手続は、不動産、預金、株、車など多岐にわたりました。手続を終え、納品を済ませ、しばらくたった頃、美智子さんのご主人の清さんから再び電話がありました。

「美智子の旅行カバンを整理していると、中から、サインの入ったトラベラーズ・チェックが出てきたのですが、これは2箇所にサインをしてあるので、もう処分するしかないですね?」

とりあえず、どういうものか見てみたいので、送っていただくことにしました。

トラベラーズ・チェックとは、旅行用小切手のことで、海外旅行の際に多額の現金を持ち歩くことなく、サインひとつで現地通貨に換金できたり、直接支払にも使えるものです。ただ、最近では、他にもいろいろと便利なものが出てきているので、日本国内での販売は終了しているところが多くなっています。

送られてきたものは、アメリカン・エキスプレスのもので、US$100が1枚とUS$50が5枚あり、購入時に書いたサイン以外に、利用時に書くサインもしてありました。早速、アメリカン・エキスプレスに問合せたところ、亡くなられた方が持っておられたということで、「相続のトラベラーズ・チェックですね」とすぐに対応をいただきました。必要書類は以下のとおりです。

・旅行小切手―表面全体にインクペンでVOIDと記入。(全ての小切手の写しは保管しておく)
・被相続人(除籍)と法定相続人全員(戸籍)― 関係の確認のため
・法定相続人が複数の場合 「同意書」又は「遺産分割協議書」の写し
・相続人代表者の身分証明書の写し
・メモで受付時の9ケタの受付番号、相続人代表者氏名、電話、振込銀行 口座(店名3ケタも)
 旅行小切手の合計金額、及び枚数 (同意書に記入の場合は不要)
 印鑑証明は不要、書類を返送しないので、すべて写しでいいとのこと。

大川美智子様の相続手続きに関して、遺産分割協議書を作成していたのですが、遺産分割協議書には、表紙、法定相続人様全員の署名、捺印ページ、相続人代表者が旅行小切手を相続することが明記されたページの写しが必要とのことで、結局、「相続に関する同意書」で手続をすることにし、法定相続人全員の署名、捺印をいただくことにしました。幸いにも、法定相続人の方は皆近くにおられましたので、無事に手続を終え、トラベラーズ・チェックは換金されました。

美智子さんは清さんと一緒にあちこち海外旅行をされていたそうで、ディナーには、必ず、その地のワインを好んで飲まれていたとか。

季節はちょうどクリスマス。

「美智子にもらったクリスマスプレゼントだと思って、ワインを買って、遺影とともに乾杯します」

捨てるだけと思っていたトラベラーズ・チェックが、思わぬプレゼントになった事例でした。

 

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代表の米田貴虎(よねだたかとら)です。

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このホームページを作ってから、24年間で同じようなページがどんどん増えてきました。

ここまで読んでもらって、申し上げにくいことですが、お伝えします。
ネットの情報を参考にするのは役に立ちますが、本当の解決にはつながりません。

上手に無料相談を利用してみてください。それが一番早い解決に繋がります。
それでは、ご連絡をお待ちしております。

 

 

 

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