一般社団法人に相続税課税 – 「税逃れ」を問題視で改正

これまで一般社団法人に対しては相続税が課せられなかったため、「税逃れ」が横行していた。

一般社団法人を使う節税の仕組みはこうだ。まず、法人を設立して自らが理事に就任する。そこに自らが保有する株式や不動産などの資産を移転。親の死亡などを受けて子などが理事に就けば、実質的に資産も継承できる。これまでは相続税がかからなかったために、相続税を支払うことなく子に資産を移すことができた。

こうした手法はここ数年「節税セミナー」などで紹介され広まってきた。

しかし、2018年度の税制改革で、一般社団法人の役員に占める同族者の割合が2分の1を超えるなどの「特定一般社団法人」には、相続税を課税できるようになる。

過去に設立した一般社団法人については3年間の経過措置があるが、一般社団法人は対応策を詰めておく必要がありそうだ。

(平成30年3月26日 日本経済新聞より抜粋)

やっぱり来たか!って感じです。

私の所にも、一般社団法人を使ったスキームで、依頼者の節税をしませんかという営業がたくさん来ました。

その時説明を聞いて、「これは早い時期に使えなくなるな」と、直感しました。

だって、どう考えたって課税逃れのスキームですから・・・。

節税方法は、昔から税務署とのいたちごっこです。

その手法が、広く広まればダメ!って言われる。

しかし、この方法を提案して、お客さんに節税させていた人はどうなるんでしょうね?

きっとクレームの嵐だと思います。

昨年までに亡くなっていたら、節税もできたでしょうが、まだご存命であればこれからまた元に戻すなんてことになるんでしょうか?

費用や税金など、倍以上かかります。

安易な節税対策を行うと、必ず手痛いしっぺ返しがくるという、典型的な事例です。

(米田貴虎)