マイナンバー 預金口座とひも付け低調 – 資産捕捉を敬遠

2018年1月から始まったマイナンバーと預金口座をひも付けする作業が遅れている。三菱UFJ、三井住友、みずほ銀行の3メガバンクで作業を終えた口座数は6月時点で約200万口座と全体の2%にとどまった。

銀行では口座開設時や住所変更をする際などにマイナンバーを届け出るように求めているが、預金者の任意によるため届け出が不調だ。政府に資産を捕捉されることへの預金者の警戒感は強い。また、両者のひも付けに関して、現時点で預金者が利便性を感じる機会も乏しい。

政府にとっては、税務調査や生活保護を受ける人などの資産調査がしやすくなる。医療保険などの自己負担に資産の多寡を反映するといった公平性の高い政策を実現するためにもひも付けを促す対策が必要となる。

(平成30年11月2日 日本経済新聞より抜粋)

マイナンバーの普及が遅れていますね・・・。

まだ98%が預金と紐づけされていないなんて、完全に機能していないですね。

税務署にすべて筒抜けになることが、皆さん分かっているから、自ら進んでする人なんていない気がします。

さらに、“脱預金”の流れも加速して、現金でお金を持っている人が多く100兆円にもなるそうです。これではタンス預金が増え続けるだけでキャッシュレス化を推し進めている政府の方針とは、まったく逆行しています。

ただ、2021年以降には、ある程度義務化が進むと思われますので、ひょっとしたらそれまでの、嵐の前の静けさなのかもしれません。

マイナンバーの利便性が、まだまだ浸透していないので、管理されるためにだけ使われる現在の制度では、まだまだ普及しませんね。

義務化されるまでに、どのような利便性を打ち出してくれるのか、また私たちの預金が監視される時代までに何ができるのか、もう少し時間があるので考えてみたいです。

(米田貴虎)